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石橋の町・院内 (その1)


 大分・宇佐市院内町には大小74基の石橋がある。その数は、町単位としては日本一。

 現在でも地元住民の「道」として機能している石橋群が、近代文化遺産として「再発見」されたのは最近のことだ。90年から案内看板や「鳥居橋」など代表的な7橋には展望公園を整備し「日本一の石橋の町」をアピールしている。

 四季折々の自然に調和する石橋の姿は、多くの人々を魅了している。

◆歴史 
 江戸時代初期に、中国から長崎に伝えられた石橋架橋技術が、九州全域に広まった。同町へは熊本を経て伝わったとされ、江戸時代末には石橋が造られていた。

盛んになるのは、明治時代以降。特に大正時代は、現存74基中30基が造られたとされている。

(日刊スポーツ九州 高野龍也記者 記事より抜粋)

 数年ぶりに帰郷したのを機会に院内の石橋群を再訪した。

 従来の画像に併せて今回のものを追加掲載します。画像サイズが大きいものが今回分です。(2006.11.4)

- 荒瀬橋 -


 1913年(大正2年)竣工。

 駅館川水系恵良川に架かる2連石造アーチ橋 で 町内最高、橋高18.3メートルを誇る。

 多額の建設費用を要したため、架設当時は有料であったらしい。

 1982年(昭和57年)に宇佐市の有形文化財に指定されている。



 石造アーチ橋が多いのは、いくつもの谷に集落が点在し、且つ川が急流で、木橋では流されてしまうとの理由から石橋が作られた。

 これらの橋は今でも生活に供されている。

- 御沓橋(みくつばし) -



 1925年(大正14年)竣工の駅館川水系恵良川に架かる石造3連アーチ橋。

 院内町で最長(59メートル)の石造アーチ橋で、アーチ部の拱環は二重になっている。

 1998年(平成10年)3月20日に大分県の有形文化財に指定されている。


- 鳥居橋 -



 1916年(大正5年)竣工の駅館川水系恵良川に架かる石造5連アーチ橋。

 恵良川の最も下流に位置する石橋で、橋脚が細長くすらりとした様子から「石橋の貴婦人」とも呼ばれる。

 橋長55.15メートル、橋高14.05メートル。

 1992年(平成4年)3月27日に大分県の有形文化財に指定されている。



- 分寺橋 -


 駅館川水系恵良川に架かる3連石造アーチ橋.
 比較的新しく造られた橋で、1945年(昭和20年)戦時中に架設された。
 三連アーチの橋で長さは46メートルで高さは746メートル。

 日出生台に通じる軍事用道路の一部として建設されたとのこと。

 1982年(昭和57年)に宇佐市の有形文化財に指定されている.。


ライトアップ


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