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秋篠寺
秋の秋篠寺:2002年11月07日。秋晴れ。

「あきしのの みてらをいでてかへりみる 
               いこまがたけに ひはおちむとす」 会津 八一

奈良時代末期、宝亀7年(776年)光仁天皇の勅願により開基、桓武天皇の勅旨に引き継がれ平安遷都と同時に完成、以後歴朝の尊願を重ね、真言密教道場として隆盛を極める。

平安時代末期に戦火のため伽藍の大部分を焼失し、鎌倉時代には火災でわずかに焼け残った講堂を修理して今の本堂が再興された。

山門を入って左に鍵の字に曲がってゆく。正面に見えるのが本堂。

鍵の字に曲がってゆくと両側には苔むした庭園になっていて 秋なのに緑が目に沁みてくる。

鐘楼から見たモミジ。






本堂の前には大元帥明王尊の表示のあるお堂が・・・・・・・・

誰を祭っているのか?



本堂:
本堂に25体安置されている仏像は本尊の薬師三尊像(重文)、十一面観音立像(重文)、伎芸天立像(重文)などである。

中でも有名なのが伎芸天立像。頭部は天平時代の乾漆(かんしつ)造り、体は鎌倉時代の木造彩色。つまり首から上と下は時代も材質も作者も異なるという類のない仏さまで、衆生の吉祥と芸能を主宰し、諸芸の祈願を納受したまうと説かれる我が国唯一の伎芸天である。

残念ながら内部は撮影禁止。


「伎芸天女 寒きしじまの夕にすら 匂ひこぼれて立たせ給へり」  松山 千代

「諸々の み佛の中の伎芸天 何のえにしぞわれを見たまふ」  川田 順



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