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ベルゲン鉄道の旅

(その2)


 1996年9月5日。昨日オスロ→スタールハイムに続き今日はこれからマイクロバスでボス(Voss)駅までいって再びベルゲン鉄道に乗って ベルゲンへ向かう。

  今朝はいつもの通り早朝速歩をやるべく起き出して外に出て歩き始めたが、数百mも行かぬうち、あたりのあまりの寂しさに熊でも出てきたらどうしょうも無いと歩くことを諦め、ホテルに引き返す。

  7時半に朝食を済ませ、マイクロバスにて ボス駅に向かう。


 霧がかかってうすぼんやりした山間の道を抜けてしばらく行くと村落が見えてきて、約30分にてボス駅に到着。
Voss駅


 時刻表では 電車は 8:42 発 で、30分弱 時間がある。

 出勤客であろう人たちがぱらぱらという感じで駅に集まってくる。

 駅といってもここもご他聞に洩れず、駅舎はあるが ホームへの仕切りや改札口など一切無い。

 普通電車が入ってきた。 しばらく停車している間にその横で写真に収まる。

トイレ



 特に面白かったのは男性用のトイレで左の画像のような格好をしていた。


車窓
 ようやく電車が15分遅れくらいで到着。

 早速乗り込み又電車の旅の開始である。

 今度はベルゲンまで1時間20分程度の行程である。


  電車はすぐ高原状のノルウエー台地(?)を進む。

 景色は多少変わるがずっと右の画像のような高原状態が続く。

ベルゲン駅
 10時過ぎに終着駅ベルゲン駅に到着。

 ここは日本からみてスカンジナビア半島の西の外れである。

 ドーム状の駅舎は結構立派なものだ。


 ベルゲンはブルージュ、ロンドン、ノヴゴロドとともにハンザ同盟の4大商館のあったところでドイツ国外にて最もハンザの面影を残すところだそうで、ハンザ同盟崩壊後もノルエー人の手でその機構が維持され1900年直前まで続いたそうな。

 その面影の一端として駅舎には大きな「Hanse」の文字が表示されていた。


 駅を出て、街を一望できるフロイエン山に登るべく登山電車の乗り場に向かう。

 途中の土産屋の夫婦が自分たちの会話に夢中だったが我々(金持ち?)を見つけると露骨に、盛んに店に勧誘し始めたのには苦笑させられた。
ベルゲン市街


 
 約5分で登山電車乗り場に到着。電車でフロイエン山に登る。ここはまさに絶景で美しいベルゲンの街が一望できる。

 まさにすばらしい眺望で日立のビデオカメラをもった外国の婦人(ここは外国なので当たり前かな)など盛んに景色を撮りまくっていた。ここで30分ほど見物して再び街に下りて行く。



 ベルゲン港に面して並ぶカラフルな三角屋根の木造建築ブリッゲン (Bryggen) 。ハンザ同盟の時代に商人の家や事務所として使用されていた建物は世界遺産にも認定されている。
ベルゲン町並み


 ハンザの館などの横を通って ホ−コン王堂に向かう。

 ここは13世紀半ばに建造されたそうだが第2次世界大戦の1944年(私の生まれた年)にドイツ軍の爆薬満載の船がすぐ下の港で大爆発をおこし、王堂も石造りの壁を残して大火災で焼失したが、その後現在のように復元されたそうな。

 中は見ることが出来、かっての中世を偲ぶことが出来る。

 なお、日本語のパンフレットも入り口に用意されていた。結構日本人が来るのかもしれない。



 今日の予定はこれから 高速艇に乗船、ベルゲン→スタバンゲル まで行き、飛行機にてオスロに帰る。
 


 乗船まで少し時間があるので、魚市場や露店をひやかしながら近くのレストランにて甘えびを肴にビールを賞味。
魚市場のカフェー

 この甘えびが最高に美味い。単に湯がいてあるだけなのだが2kg 500円とボロ安にて買える。これからの4時間強の船旅のため、この甘えび、蟹(冷凍してあった)を買い込んで 12:30乗船する。


 もう少しゆっくりしたいと思うほど良い街だ。これでベルゲンともお別れである。全長約500kmのベルゲン鉄道の旅であった。
 

 

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