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ガンダーラ仏教遺跡 (その5)

(文章は 平山郁夫シルクロード美術館HP を引用)

西アジア:
 先史時代より文明・文化を育んできた西アジアは、シルクロードの時代には、西のローマ、ビザンチン帝国と中央アジアのクシャーン、西突厥の帝国、東の漢、唐代の中国との狭間でアケメネス朝とササン朝の2つのペルシアとパルティアという大帝国を築き、古代世界の中心であり続けました。

 暦法や天文学といった生活に関わるものから、グリフィンをはじめとする有翼の怪獣たち、ブドウ蔓草文様、パルメット文、ライオンなど西アジアに発する意匠はシルクロード全域に大きな影響を及ぼしました。



◆ 貴婦人胸像
    2-3世紀 パルミラ シリア
    石灰岩  高46.0 幅38.0cm

 墓室の壁にロッカー状に開けられた遺骸を収めた穴の正面を塞いでいた浮彫。

 それぞれに個性的な顔貌をもつが、被葬者の肖像ではなく、既製品であった。

 当初は、彩色が施されていた。

中国:
 絹を生んだ国、中国はユーラシア大陸の東端に位置し、新石器時代から現代に至るまで栄枯盛衰を繰り返しながら、いつの時代も文明の華を咲かせ続けてきた文化大国です。朝鮮半島、日本、そして東南アジア諸国に及ぼした影響ははかりしれません。

 中国の美術と建築は独自の文化のみならず、西方の文化や北方からの遊牧文化も飲み込みながら連綿と続いた文明の足跡をみせてくれます。



◆ 観音菩薩立像
    7世紀  中国(隋)
    石灰岩  高116.7cm

 頭頂から台座蓮肉部まで一石彫りした立像。

 後頭部や胸前などに当初の彩色や金箔が残る。

 右肩・胸・掌の痕跡から右手には楊柳、左大腿部外側の痕跡から、左手は垂下あるいは水瓶を持っていた。



◆ 菩薩像頭部 

    8世紀 中国 石灰岩


◆ 菩薩像頭部 

    8世紀 中国 石灰岩



◆ 十一面観音菩薩立像 

    平安時代後期 11-12世紀
    檜割矧ぎ造

 

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