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菊花壇展 
その2


大作り花壇 (おおづくりかだん)



 木の素材をいかした、障子屋根とよしず張りの上家に、大菊の大作り菊を陳列した花壇です。

 大作りは1本の株から何百というたくさんの花を咲かせるように仕上げたもので、菊のなかでもとくに発達の旺盛な品種を用います。
  

 この作り方で一番大切なことは、多くの花を咲かせることはもちろん、個々の花においても枝や葉が均一で、花の大きさが揃いかつ開花期が同時でなければなりません。

 飾りつけは個々の花をこんもりと、そして半円形に整然と結い立てるもので、この栽培と仕立てには高度の技術が必要とされています。

 この様式は新宿御苑独自の技術であり、菊花壇の中でも見ごたえのある花壇です。全国各地の菊花壇展でみられる千輪作りの先駆けにもなっている菊です。



江戸菊花壇 (えどぎくかだん)

 木の素材をいかした障子屋根の上家に、1株27輪仕立ての中菊29株を3列の互の目に奥行きをつけて植え込み、篠立て作りにした花壇です。

 中菊は関西の大菊に対し、江戸において流行したので、江戸菊ともよばれています。また、花びらが様々に変化することから、狂菊ともよばれています。その狂い方によって、「追抱(おいがかえ)」、「褄折抱(つまおれがかえ)」、「丸抱」、「乱れ抱」、「自然抱」、「露心抱(ろしんがかえ)」「管抱(くだがかえ)」の7通りの名前がつけられています。

 花びらは平たいもの、管のようになったもの、匙のようになったものの3種類あります。

 この菊は花びらが様々に変化する狂いの芸が特徴で、御苑独自の仕立てと、全体の色彩の変化と配列の美しい花壇です。新宿御苑の菊花壇の中でももっとも古い歴史のある植え込み様式です。

  

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