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6月下旬の北海道旅

(その4 小樽-2)


旧国鉄手宮線
 旧国鉄手宮線は幌内鉄道の一部として、明治13年(1880)に小樽・手宮〜札幌を結ぶ北海道で最初の鉄道として開通し、石炭や海産物の積み出しで北海道開拓に重要な役割を担っていたが、1985年に廃線となった。

 市内中心部には、旧国鉄手宮線で使用されていた鉄道施設を残し、歴史性の保全を重視しながら素朴な風景を演出したオープンスペースを整備し、オープンスペース以外の区間には、当時の線路がそのまま残されている。

レトロな商会とコンビニが同居。奇妙なコントラストだ。
 
 国道5号線の向こうに函館本線小樽駅がある。


 幕末から明治にかけて榎本武揚は小樽の発展に名を留めている。

 幕末に旧幕府軍として戊辰戦争で官軍と戦い、北に新天地を求め函館で蝦夷共和国を樹立し、選挙により総裁となる。

 しかし、武運拙く敗戦、明治2年(1869)敵将黒田清隆の説得により五稜郭を開城・捕虜となる。

 黒田は彼の人柄と博識を惜しんで助命に尽力、明治5年(1872)榎本は釈放され、北海道開拓使に任官し北海道開拓に尽力する。

 明治5年(1872)小樽の稲穂町の土地の払い下げを受け、同僚の北垣国道とともに管理会社「北辰社」を設立する。北辰社は明治37年(1905)頃から大規模な開墾を行い、現在の街並みの基礎を造った。

 その功績からか、小樽では武揚さんはすこぶる評判がよさそう。


 

 旧三井銀行小樽支店。なぜか小樽市歴史的建造物の指定は無い。

 昭和2年(1927)竣工以来、三井銀行小樽支店、太陽神戸三井銀行小樽支店、さくら銀行小樽支店、三井住友銀行小樽支店と名前を変え銀行店舗として使用され続けてきたが、2002年(平成14年)閉店となり、その後に「白い恋人」の石屋製菓の所有となって現在に至る。

日本銀行旧小樽支店:
 赤レンガで有名な東京駅の設計者・辰野金吾とその弟子である長野宇平治らが設計し、1912(明治45)年に完成。
 辰野金吾は、日本銀行本店や東京駅をはじめ全国各地に数多くの建築作品を残すとともに、日本の近代建築の礎を築いた人として知られている。

 建物は、外観にはルネッサンス様式を取り入れ、屋根には5つのドームを配し、外壁はレンガの表面にモルタルを塗り石造り風に仕上げている。
 建物の構造は、レンガ造りの建築技術に、鉄骨やコンクリートなど次代の主役となる技術を取り入れている。



旧第一銀行小樽支店
              

建築年  大正13(1924)年

構造  鉄筋コンクリート造4階建



概要
この建物は、かつて、北のウォール街といわれた地区の中心に位置している。

現在は洋服工場として活用されている。



旧北海道銀行本店


 明治45年建築旧北海道銀行本店の石造り歴史的建造物を改装して、1998年にオープンしたワインショップ&ワインカフェ。

小樽市の歴史的建造物の指定を受けた建物は、重厚感あふれる、 まさに小樽の歴史を感じさせる建物。

 歴史的建築物 旧三菱銀行小樽支店            

 建築年:  大正11(1922)年
 構造:  鉄筋コンクリート造4階建

歴史的建造物 旧金子元三郎商店
       
建築年:  明治20(1887)年
構造:  木骨石造2階建

歴史的建造物 岩永時計店

建築年:  明治29(1896)年
構造:  木骨石造2階建

屋根の装飾、軒の繰り型など細部にもデザインが施され、瓦葺き屋根を飾る一対の鯱は商店では珍しい装飾。

歴史的建造物 旧第百十三国立銀行小樽支店
       
建築年:  明治26(1893)年
構造:  木骨石造1階建





 さて小樽散策を終えて本日の宿泊地定山渓ビューホテルへ移動。

 ゆっくり温泉につかって旅の疲れを癒した。

  

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