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国上寺 (その1)

良寛上人ゆかりの 五合庵



「焚くほどは 風がもてくる落葉かな」


 良寛上人(1758〜1831)は、乞食坊主と呼ばれるほど質素に暮らした隠遁僧で、一つの鍋で顔も手足も洗い、煮炊きもしたという逸話が伝えられている。

 僧侶であっても生涯寺を持たず、経も読まず、財産・名誉など世間のわずらわしいことにはいっさい関わらず、詩歌を詠んだり子供たちとかくれんぼをして遊んだり。

 “五合庵”と呼ばれる草庵に暮らし、厳しい自然と孤独と向き合いながらも、天井が抜けて上から月影が差し込めば、その月を愛でながら、「あー、今夜の月はいい月です。清々しい風が身にしみる」といったそうです。

 五合庵は良寛さんが玉島より帰国してしばらく転々とした後、文化元年(1804)、良寛さん47歳頃から文化13年(1816)までの最盛期を過ごした草庵。


その五合庵を目指して 越後長岡駅(A地点)から国上山(くがみやま)(B地点)は、新潟県燕市に位置する山である。標高は312.8m。 ... 山頂から約1キロ弱南の中腹に国上寺があり、その手前に良寛が居住地とした五合庵、乙子神社もある。(B地点)へ。良寛さんの在りし日を偲んだあと、寺泊港(C地点)で魚のアメ横を訪ねてみた。
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 国上寺は709年 に越後一の宮弥彦大神の託宣により建立された、越後最古の古刹。

本堂
「国上山(くがみやま) 岩の苔道 ふみならし いくたびわれは まゐりけらしも」 良寛上人

五合庵へ・・・・・・・・
国上寺境内を抜けて谷間の道を下ってゆく

 しばらく石段を下ってゆくと やがて右手に五合庵が・・・・・・ その入り口ではお地蔵さまがお迎えしてくれる。



奥に五合庵が見える。




「焚くほどは 風がもてくる落葉かな」



現在の堂宇は良寛上人在庵時のままではなく、大正3年の再建。

白木造藁葺、間口2間、奥行9尺、面積4.5坪



 

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