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マッターホーンの夜明け

(2007 Jun.)


 この度、スイス再訪のメインとしてマッターホーンの朝焼けを目指した。その場所は周知のリッフェルベルクとし、6月19日を期して現地に一つしかないリッフェルベルクホテルに宿泊、幸運にも快晴の夜明けを体験した。ここに掲載しますのでその喜びを分かち合えていただければ幸いです。
 (何故なら前日までは曇りや雨でその雄姿を見ることができなかったそうだ)

 6月20日午前3時過ぎに起き出して、昨夕、当たりをつけていた場所へ・・・・・・・・・

 暗くて懐中電灯の光を頼りにカメラ、三脚を抱えて50mほど登り、セッティング。

周りは満天の星、星、星 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
まさに星が降ってくるような感じで、かつ周りのアルプス連山の様子は神秘的な情景である。

先ずはその雄姿を・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ISO感度を下げて極力ノイズ混入を避けながら20秒での撮影。その間少し星の流れが・・・・・・・・

カメラを東の方へめぐらすとようやくほのかに明るくなってきた。遥か雲海の下のマッター谷を望むとツェルマットの町の明かりがちらほらと・・・・・・・・・。

下中央がリッフェルベルクホテルでその左手は礼拝堂。下右がリッフェルベルク駅。

12mm超広角でその雄大さを捉えてみる。水平位置が低いので多少ひずみで左に位置するマッターホーンが右傾斜になってるのはご容赦!

少しクローズアップしてみると・・・・・・・

更にアップ。何か石仏を見てるような・・・・・・・・・

さてお待たせのMorgen-rote!  現地時間午前5時44分、尖塔部分に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

周りの峰々にも・・・・・・・

☆☆☆ 撮影苦心談 ☆☆☆

 いつもの癖で朝3時過ぎに目覚める。真っ先に窓に駆け寄りカーテンをめくってそっと外を窺がう。

 おおっ、外は満天の星空で雲ひとつ無い! 
この時ばかりは自分の幸運さに感謝感激。

先ずは今回のスイス訪問のメインテーマ撮影の一発勝負に勝ったぞー!。

 はやる心を抑えて着替えを済ませ、撮影機材を抱えて部屋を出る。 当然のことながらホテル内は静まり返っている。 果たして玄関は開いているのか、(しかし、よく考えてみるとアクセスの無い孤立ホテルに防犯体制が必要とも思われぬが・・・・・・)そっとドアを押し開けてみるとスーッと開いた。(* ・。)ヾ(∂。∂;) ヨシヨシ

 しかし、あたりは月は無く、星空ではあるが暗くて見通しが利かない。懐中電灯の明かりを頼りにトレイルを登ってゆく。 50mほど登って昨夕、当たりを付けていた少し平らな場所に三脚を据える。

 周りは神秘的な景色が厳かに横たわっている。 

うーん、素敵だ。

 しかし、星空はよく見えるが暗すぎてマッターホーンはよく見えない。(・_・;)  これでは少し明るくなるまで待たねば駄目かな?と思ってファインダーを覗く。 果たして暗すぎてオートフォーカスではピントが合わない。 やむなくマニュアルにてマッターホーンの稜線にピント合わせを・・・・・・・・・・・。 これがこのごろ視力低下の所為でなかなか難しい。 何枚か撮影してピント補正をかける。幸い時間は十二分にある(・_・;) なんとかピントはOK。

これで撮ってみると、機械の威力は凄い!

撮影条件は
: 露出時間 : 20/1 秒
: F値 : F/4
: 露出プログラム : 露出優先
: ISO速度 : ISO-200
: 撮影日時 : 2007:06:19 04:34:00
: 絞り値 : 4.0
: 露光補正値 : 2147483647 (APEX値)
: 測光方式 : 分割測光
: レンズ焦点距離 : 65 mm
: 色空間情報 : sRGB
: 露光モード : 自動露光
: ホワイトバランス : 自動ホワイトバランス

で冒頭の画像となる。↓

 肉眼ではこれほどはっきり見ることが出来ない。

 次に今回、このスケールの大きさを撮影するために用意してきたのは驚異的な画角122°を有するシグマ社の超広角ズームレンズ『12-24mmF4.5-5.6 EX DG ASPHERICAL HSM』である。 EOS-5DはフルサイズCMOSなのでこの画角そのものが写せる。

 しかしこのレンズは画角が大きすぎるため対象に対して水平度を保たないと湾曲して写ってしまう。 ここリッヘルベルクは標高2,600mほどであるが 12mm広角にすると残念ながらアルプス連山は左右端に向かうに従い上方向に湾曲して写ってしまう。


 しばらくして漸く夜空も白み始めて来てオートフォーカスも効いてきたので以後そちらに切り替える。また、折角三脚撮影しているので明るくなってからマッターホーンをバックに自分も一緒に入って撮影してみたがコントラストがうまく撮れずに失敗に終わってしまった。(・_・;)

 漸く、朝日が昇ってきてマッターホーンを照らし始めた。綺麗なmorgen-roteを期待したが、それほどでもない写りにいささかがっかりしてしまったのは贅沢かな。

 下界はご覧の通り雲海の下、かすかにツェルマットの街が・・・・・・
ってことはツェルマットからではこの景色は雲に閉ざされて皆目見えなかったことになる。やはり、ここまで(およそ標高2600m)登ってきての宿泊は大正解であった。


 さて、morgen-roteを満喫したのでホテルに帰り朝食を頂く。

 今日はこれから荷物をこのホテルに預けてゴルナーグラートまで登りアルプスの絶景を満喫しながらここリッフェルベルクまでトレッキングして降りてこよう。

 その様子は先ずは"ゴルナーグラートからの眺め"をご覧あれ。

 

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