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- 津和野の秋 (その3)-

街並み

早朝の津和野の街を散策してみる。

午前5時40分、まだあたりは暗い。駅の周りを狙って歩いてゆくと通りに面して世界の絵本作家、安野光雅美術館があり、そのすぐ先がJR山口線津和野駅である。
駅の営業は午前7時から午後7時まで。それ以外は無人駅。始発は午前5時ちょうどの下り山口行きが1本。それからは7時ごろまで無い!

駅前広場にはSLデコイチ(D51)が保存展示されていた。蒸気機関車の運転席に乗ると機械の塊で実に男性っぽい。迫力十分である。しかし、燃料の石炭補充作業の過酷さはいかばかりか昔の機関士の体力が偲ばれる。

駅を後にして本町通りから殿町通りへ・・・・・・・
本町通りには少し明けて来た空の下、土蔵や酒蔵が残っており、街灯の光とともに昔の姿を偲ばせている。

そのまま西へゆっくり進んで背後を振り返るとようやく東の空が白んできた。山あいの街なので日の出も少し遅そうだ。

殿町通りにさしかかると西に向かって左側には白い漆喰の土塀がありその横はずーっと掘割になっていて、ここに津和野の一つのシンボルである鯉たちが放魚されていて、掘割狭しとゆーったり遊弋している。
まだまだ暗いので写真写りはイマイチであるが、絵になる風景である。 もっとも、観光客が餌を与えるため、かなり肉付きのよい鯉たちである。

この殿町通りにはカトリック教会もあり、銀杏街路樹と街灯のほのかな残り火(あたりが明るくなってくるにつれ、その雰囲気になる。)と相まって静かな中にも少し異国情緒が漂っている。
と思っていると通りでは町の早起きお年寄りたちが、携帯テレコの音に合わせてラジオ体操を始めたり、どういうわけか外国の4人の若者がジョギングして駆け抜けていったりしていた。




殿町通りが尽きるところの橋の袂に1対の鷺舞銅像があった。

鷺舞は毎年祇園祭りの7月20日(ご神幸の日)27日(ご還幸の日)に町内11ヶ所の昔から定められた場所で鳴り物など含めて総勢40名ほどで舞われると云う。

♪橋の上におりた 鳥はなん鳥
かわささぎの かわささぎの
ヤーかわささぎ さぎが橋を渡した
さぎが橋を渡した
時雨の雨に ぬれとりとり
ヤーかわささぎ さぎが橋を渡した
さぎが橋を渡した♪

こんな歌詞を唄いながら舞われるようだ。どうも鷺は橋を造ったらしい。

などなど殆ど人通りの無い早朝の津和野を散策し、なんかとっても得をした気分であった。


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